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「これぞ サマーバケーション!」
あらすじ : 学生最後の夏休みに、みんなのとの思い出作りに海に来た4人の色々なやりとり
橘 陸 (たちばな りく)♂:天然ぽいが実は考えている。盛り上げボケ。
影山 修斗 (かげやま しゅうと)♂:チャラそうに見えて意外に真面目キャラ。ツッコミ。
姫森 朱莉 (ひめもり あかり)♀:ガチ天然。ノリが良い恋する乙女。
佐久間 雪 (さくま ゆき)♀ レズ臭漂うノリノリ女だが色々考えて動いている。
朱莉 : 「う〜みだぁ〜!!」
陸 : 「海だ!いざゆかーん!!」
修斗 : 「んあっ!?ったく。ガキかよ」
雪 : 「あらあら……修斗はいかないの〜?うふふ」
修斗 : 「ぬあ!?い、いきなりなんだ!?ち、ちち近いわ!そんな近付かなくても聴こえるわ!」
雪 : 「あれ〜?照れてるのぉ〜?か〜わいい」
陸 : 「おーい、2人も早く来いよ!プールが待ってるぞ!」
修斗 : 「プールじゃない!それにさっき、海だ!って言ってただろ!」
朱莉 : 「そーだよ!海だよ!海が待っているぞー!」
雪 : 「朱莉が私を呼んでいるわ!そんなに私の事が……あはっ!今行くわね〜」
朱莉 : 「きゃっ!?雪ちゃんったらどこ触ってるのよ〜!」
雪 : 「いいじゃな〜い!減るもんじゃないんだし、柔らかくて気持ちいんだも〜ん」
修斗 : 「おい、女同士でイチャつくな!そんなんだから、モテない男が余るんだよ!陸からも何か言ってやれ!」
陸 : 「俺にも是非とも揉ませて欲しい。」
修斗 : 「って、なんでや!?止める流れだろ!」
朱莉 : 「えっ……陸くんも、さ、触りたいの?」
雪 : 「モテないからって僻むんじゃないわよ!あんただって触りたいくせに〜」
修斗 : 「だっ、誰が!そんなこと……っておい!そこ2人何してんや!」
陸 : 「何って、触っていいって言うから」
朱莉 : 「陸くんなら、私はいいよ?」
修斗 : 「コラコラ!わかったから、今は止めろ!2人っきりの時にやれ!……たくっー雪も止めろよな!?」
雪 : 「私の朱莉なのに……かぁ〜妬いちゃう!混ぜてもらおうかしら、えへへ」
修斗 : 「陸!ちょっとこい……お前、朱莉と付き合ってるのか?」
陸 : 「いや?いきなりどうしたんだ?」
修斗 : 「どうした?って。普通付き合ってもいないのに、胸触るか!?それに、やけに仲良いし、朱莉の態度がな」
陸 : 「男なら、そこに胸があったなら、揉め!って親父が言ってたから…それに、俺は修斗の事好きだよ?」
修斗 : 「流石、陸の親だな…想像が付いたわ…てか、何言ってんや。はははは」
朱莉 : 「はぁ〜…陸くんと触れ合えるチャンスだったのに……」
雪 : 「大丈夫よ朱莉。私がその分、触れ合ってあ・げ・る・か・ら」
朱莉 :「もぉ〜雪ちゃんったら、また冗談言ってー…」
雪 : 「冗談じゃないかもよ〜…ごめんごめん。でも、朱莉可愛いからさぁ。そんなことより、ボール持ってきたんだ!ビーチバレーやろ?」
朱莉 : 「おぉ〜やるぅ!!…2人とも〜!いつまでイチャイチャしてんの〜!?ビーチバレーしよー!!」
陸 : 「ビーチバレーとは…ふふふ。俺1人でも勝てるな……」
修斗 : 「1人で拾って、打ち返すのかよ!?キツイだろ!てか、無理だろ!陸は全体的にスポーツダメじゃん」
雪 : 「だね〜。陸の運動音痴はね……」
朱莉 : 「あははは。確かに……でも、楽しければいいよね〜」
陸 : 「んなっ!?お前達も見ている筈だ!俺のいつもの神がかったプレーを!」
修斗 : 「確かに……スポーツで笑いを取る神プレーは、幾度もーーー」
雪 : 「はいはい。陸が凄いのはわかったから。今回は2:2ね!陸と朱莉チームと私と修斗チームね!」
修斗 : 「んなっ!?なんで、雪と同じチームなんだよ!」
雪 : 「(囁くように)いいの、黙ってなさい!陸と朱莉をチームにする意味があるのよ!私もあんたみたいなヘタレとなんて組みたく無いわよ!」
修斗 : 「わかったよ……ぜってぇ負けねーからな!」」
陸 : 「よし、朱莉!俺らのゴールデンタックの再結成だ!2人をけちょんけちょんにしてやるぞ!」
朱莉 : 「えっ!?あ、うん!勝つぞー!おー!(心の声)陸君とチーム、やった!」
間
陸:「くらえ!ストライクバーストォオ!」
修斗:「なんの!スーパー!普通のレシーブ」
雪:「でかした!下僕!」
修斗:「誰が下僕だ、ゴラァ!」
雪:「純情乙女のキューティーアターック!」
陸:「この弾道は……ッ!?マズイ!朱莉避けろ!」
朱莉:「ひゃわわわ〜!?ギャフン」
陸:「くそぉ!よくも朱莉をやったなぁ!長き戦いは俺が終わらせてやる!」
修斗:「陸には悪いが、もう終わってる」
陸:「何?まだ始まったばかりではないか!?」
雪:「今のポイントでゲームセット……私達の勝ちよ」
陸:「ぐぬぬ。まだ力の8割も出していないのに」
朱莉:「ご、ごめんね陸君。私が足引っ張った所為で負けちゃったね……」
陸:「気にするな、ナイスチームワークだった!次勝てばいいだけだし、何より楽しかったな」
朱莉:「う、うん!次はかーちゅわわわ〜ん、ばたんきゅ〜ん」
陸:「お、おい!朱莉!?朱莉!」
修斗:「朱莉!」
雪:「朱莉!?」
朱莉:「スゥ……スゥ……」
陸:「……寝てるだけみたいだ」
雪:「ふぅ、ビックリさせないでよー」
修斗:「ふぅ、じゃねーよ。お前がやったんだろーが」
雪:「つい、ね」
修斗:「……まったく」
雪:「とりあえず、朱莉は陸に任せるね」
陸:「わかった、木陰で休ませて置くよ」
修斗:「お、おい陸!へへへ、へ変な事すんなよな!?」
陸:「変な事って何だ?」
修斗:「だから、その、あ、あぁ、あれだ!変な事って言うnイテテテテ!?何すんだ雪ゴラァ!」
雪:「バカ!あんたは余計な事ばかり言わんでいい!」
修斗:「いってーな……余計な事って何だよ。俺は友達としてーーー」
雪:「だーかーらー!それがいいって言ってるの!陸!朱莉の事お願いね!あんたは私に付き合いなさい!ほら、いくよ!」
修斗:「あぁもう!わかったよ、任せたぞ陸!」
陸:「お、おぅ!任せろ」
間
修斗:「んだよ!もういいだろ、離せよ」
雪:「え?あぁ、ごめん。てか、あんた空気読めなさ過ぎ!朱莉が陸の事好きなの知ってるでしょ?」
修斗:「そりゃ朱莉態度見たら誰でもわかるだろ。でもな!陸はお前の事、はっ!?やべー……」
雪:「……何それ。それ本当のことなの?」
修斗:「いや〜。思わず言ってしまったわ」
雪:「ねぇ、本当なのか聞いてるんだけど」
修斗:「わかったよ、この際言ってやるわ。陸には謝っとくし……陸はお前の事が好きなんだよ。俺らが絡み出したのは2年の時だろ?でも俺と陸は1年からの付き合いだ。そん時からお前に気があったんだよ」
雪:「……知らなかったわ。陸天然だし、分かりやすいタイプだと思ってたけど」
修斗:「朱莉が自分に気があるのも知ってるって言ってたし……何より俺も。俺もお前が好きだ」
雪:「はぁ!?どさくさに紛れて何言ってんのよ!」
修斗:「どさくさになっちまったんだから仕方ないだろ!このタイミングしかなかったんだよ!俺と陸はお互いに好きな人を打ち明けたんだ。だから俺にも気を使って、陸もお前の事を好きなの隠してた。だから、俺も言えずにいた。でも陸のがいい奴だし、お前に、雪に合ってると思ったからーーー」
雪:「勝手な事しないでよ!」
修斗:「勝手って何だよ!お前だって陸と朱莉をくっつけようとしたじゃねーか!」
雪:「それは……ごめん」
修斗:「……俺も、ごめん」
雪:「でも、どうしよう……朱莉の恋を叶えたいばっかりに、陸には悪い事しちゃったなー」
修斗:「本当だよ。まぁ、俺らも何も言わなかったから、こうなってるわけだけど」
雪:「朱莉は陸の事……あんたと陸は私かー、あぁーややこしい!なんなのよもー!」
修斗:「知らねーよ。みんながハッピーってのは難しいだろ……それに、お前はどうなんだよ」
雪:「私?私はーーー」
修斗:「いや、聞いた俺が間違ってた。お前は女が好きなんだよな」
雪:「ちょ!?それ本気にしてるの?」
修斗:「本気じゃないのか?」
雪:「違うわよ……朱莉とばかり居るから、そーゆー噂が流れただけよ。私の恋愛対象はちゃんと男よ」
修斗:「そうなのか。じゃあ、今好きな奴とか、俺と陸はどう思ってんだよ」
雪:「私の好きな人は……」
間
朱莉:「ん、んん〜」
陸:「気付いたか?」
朱莉:「りく、くん?……きゃぁ!?あ、あの、ごめんなさい。私、その」
陸:「はははは。急に倒れたと思ったら、寝てるんだもん、ビックリしたよ」
朱莉:「はぅ〜。ごめんなさい」
陸:「気にすんなって!それより大丈夫か?」
朱莉:「あ、うん。私は平気だよ。それより雪ちゃんと修斗君は?」
陸:「あぁ、あいつらはその辺で遊んでるんじゃないか?」
朱莉:「そっか。2人はなんだかんだ仲良いもんね」
陸:「そうだよな!あいつらお似合いだよな、はははは」
朱莉:「あははは」
陸:「……」
朱莉:「あ、あのさ!」
陸:「ん?どうした?」
朱莉:「陸君って好きな人いたりするのかなーって」
陸:「好きな人か……秘密!」
朱莉:「秘密って何よー!教えて来れてもいいじゃん!」
陸:「謎が多いと興味湧くだろ?だから秘密」
朱莉:「まぁ、気になるけどさー。あざといよ?」
陸:「あざといだと!?褒め言葉として受け取っておく!」
朱莉:「凄いポジティブ精神だ」
陸:「朱莉は好きな人居るのか?」
朱莉:「私?私はいるよ」
陸:「そこ言うんだな」
朱莉:「陸君とは違うし、隠す事でもないかなーって」
陸:「そんな言われ方したら、俺が悪者みたいじゃないか!」
朱莉:「そんな事ないって、陸君は王子様とか主人公タイプだよ!」
陸:「王子様はピンとこないけど、主人公はいいな!」
朱莉:「私にとっては王子様に見えるの!」
陸:「朱莉の目は凄い目をしているんだな!」
朱莉:「目の問題なのかな……じゃなくてね。私、私ね!陸君が好きなの。一緒に居て楽しくて、安心する。そんな陸君が好き」
陸:「そ、そうなのか!」
朱莉:「……あは、あははは。いきなりで迷惑だったよね」
陸:「め!?迷惑なんて!そんな事はないよ!」
朱莉:「本当に?じゃあ、私と付き合ってくれませんか?」
陸:「あぁ、えっと……」
朱莉:「私じゃダメなのかな?陸君の特別になりたいの!」
陸:「……ごめん!俺は雪の事が好きなんだ」
朱莉:「……そ、そっか!べ、別にショックだけど、ショックじゃないから気にしないでね!」
陸:「ごめん」
朱莉:「謝らないでよー!じゃあ、雪ちゃんとは付き合ってるの?」
陸:「いや、まだ……俺の気持ちは伝えてない」
朱莉:「どうして言わないの?」
陸:「どうして言わないの、か。なんでだろうなー……言えないってのもあるかな」
朱莉:「言えない?なんで?」
陸:「あぁ、えっと、その」
朱莉:「言いにくい事ならいいよ!」
陸:「なんか、ごめん」
朱莉:「別に謝る事じゃないよ。でも付き合ってないのか」
陸:「そういう関係では、ないね」
朱莉:「そっか。じゃあ付き合ってないなら、陸君の事好きなのは本当だし、諦められないから、私はまだ諦めないから!」
陸:「が、頑張れよ!」
朱莉:「頑張れって、他人事みたいにー。陸君の事なんだからね!」
陸:「あ!そっか!頑張ろう!かな?」
朱莉:「んーよく分からないけど、頑張ろう!」
陸:「とりあえず、朱莉も起きたし、あいつらも心配してたから、探しに行くか」
朱莉:「うん、そうだね!」
間
雪:「私の好きな人は……いるわけないじゃん!私そういうのよく分かんないって言うか苦手だし、あははは」
修斗:「誤魔化すなよ」
雪:「別に!誤魔化してるわけじゃないよ」
修斗:「俺か陸、どっちかの事好きなんだろ?みんなとの関係が崩れるのが怖いから言わないんだろ?」
雪:「何で決めつけるのよ」
修斗:「なんとなくだ」
雪:「なんとなくって」
修斗:「この際だからハッキリしろよ。雪、お前の答えを聞かせてくれ」
雪:「私は……」
朱莉:「あっ、いた!2人ともー!」
雪:「朱莉!気が付いたんだ!よかったー」
修斗:「いいところだったのに……」
陸:「何がいいところだったんだ?」
雪:「いーのいーの!こっちの話!」
朱莉:「そんな事より、寝てたらお腹すいた!バーベキューしよしよ!」
陸:「お!いいね!肉くいてー!」
雪:「野菜も食いなさいよ」
修斗:「悪い!陸とちょっと話したい事があるから、先行っててくれ」
陸:「そう言う事らしい、ごめんな、先行ってて」
雪:「わ、わかったわ。ほら朱莉、いこ!」
朱莉:「おーう!早くこないと食べちゃうからねー!」
陸:「ぬあ!?取っといてくれよー!」
間
陸:「で、どうしたんだ?改まって」
修斗:「……ごめん!」
陸:「え?何々!?いきなりどうした!」
修斗:「陸が雪の事好きなのを思わず言っちまった」
陸:「……」
修斗:「雪が朱莉とお前をくっつけようとしてて、それを聞いた時に堪らず。ごめん」
陸:「いいよ。俺の為に言ってくれたんだろ?俺がハッキリしてなかったのが悪いし、寧ろありがとうだよ」
修斗:「それで、流れでだな。俺も好きってのを伝えた」
陸:「そうか……俺も言っといた方がいいな……俺もさっき朱莉に告白されて、雪が好きなのを伝えたが、諦めないってさ!」
修斗:「諦めないか、朱莉らしいな!」
陸:「それより、雪はなんか言ってたのか?」
修斗:「いや、何も。答えを聞き出してる時に、お前らが来たんだよ」
陸:「それで、さっきのいいところだったのにって事か……タイミング悪かったな」
修斗:「まぁ、しゃーねーよ。時が来れば分かるだろ」
陸:「そうだな!」
修斗:「とりあえずだ。俺らの思いは知られたわけだ。負けねーからな!」
陸:「おぅ!望むところだ!俺のオカンは魔法使いらしいからな、負けねーぜ!」
修斗:「お前のオカンがそれ言ってたのか?」
陸:「ん?そうだけど?」
修斗:「……親子揃ってかよ。ならあれだ!俺の兄ちゃんは魔王だからな!」
陸:「修斗、何言ってんの?頭打ったのか?」
修斗:「そこ乗ってこいよ!」
陸:「そろそろ行こうぜ!肉が待ってる!」
修斗:「そう言えば、肉だ肉!って言ってるけど、今日魚と野菜しか持って来てないよな?」
陸:「……なんだとぉおおお!!」
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