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恋のキッカケは割と…
10〜15分台本



田中/中村♂頭の回転が早いが、勢いが目立つ。ノリがいい
佐藤/中森♀適当人間で面倒くさがり。ノリが良い





佐藤「今日は休日。休みを満喫にする為に!ウィンドショッピングを楽しむ為に!外出していた。そんな日に起きた出来事の話である」

田中「お!佐藤じゃん!久しぶりじゃんか、元気してたか?」

佐藤「ん、あ……あぁ!田中じゃん!元気元気〜」

田中「……お前忘れてただろ?」

佐藤「いやいやいやいや、わ、忘れてないよ?」

田中「本当かよ。まぁいいや。てか、何してんの?」

佐藤「ウィンドショッピング、ドヤ!」

田中「うぃんどしょっぴんぐ?……えぇっとー。親切心で言うけど、そんなに店の窓にベッタリ張り付いて、ニタニタしてたら、どっからどう見ても変質者だ。でも声かけられたのが俺でよかったな。下手したら警察からナンパされても可笑しくないぞ?」

佐藤「えぇ!?警察がナンパしてくるの?今時の警察さんも飢えてるのかな?」

田中「そこかーい!拾うところ違うだろ!」

佐藤「田中の話しが長いから……」

田中「待てよ。俺が悪いのか?」

佐藤「まぁ、そんな事はどうでもいいとしてーーー」

田中「おーい!そんな事はって、変質者扱いされて、それでいいのかよ!?」

佐藤「まぁ、間違って無いしいいんじゃないかな」

田中「いいのか……」

佐藤「それより田中はここで何してんの?」

田中「俺か?ふふふ、聞いて驚くなよ?俺はな……暇人だ!」

佐藤「……そっか」

田中「あ、いあ。はい」

佐藤「で、何してんの?」

田中「可愛い子居ないかな〜って散策してた」

佐藤「……そっか」

田中「結局その反応!?」

佐藤「だって、想像通りと言うか、普通過ぎて詰まらなかったと言うか、詰まらない」

田中「何故2回言った?俺とお前の仲だろ?もっと労ってくれよ!養ってくれよ!」

佐藤「そんな仲だっけ?」

田中「ひっでぇな。言うてこの前もこんな話しなかったか?デジャヴだ」

佐藤「この前?したっけそんな話」

田中「え?覚えてないのか?」

佐藤「覚えてないねー」

田中「まぢか……佐藤だよな?」

佐藤「いえ、中森ですよ?」

田中「え……えぇぇえええ!?今までの絡みなんだったんだよ!?」

中森「ノリ、ですかね」

田中「ノリ過ぎだろ!?」

中森「でも、楽しかったですよね?」

田中「楽しかったけど……けどだよ!」

中森「じゃあ聞きますけど、田中なんですか?」

田中「いあ、中村です」

中森「田中じゃないじゃん!人の事言えないじゃない」

中村「まぁ、確かに」

中森「何これ……カオスだね」

中村「お互いに人違いしてたのか」

中森「私は最初から、気付いてましたけど」

中村「何で言わないんだよ!」

中森「何となく?強いて言えば、楽しかったから、かな」

中村「まぢかよ……俺だけ勘違いして話してたのか……」

中森「ま、まぁ。そういう事もあるよね!元気だしなよ田中!」

中村「中村だ!この際、田中はもういいだろ」

中森「えぇー、楽しかったけどなぁ」

中村「罪悪感と嫌悪感が合わさって、複雑ではないけど、最悪な気分だ」

中森「こんなに可愛い私と話せて最悪な気分なの?」

中村「……そんなに言うほど可愛くないからな?」

中森「ひっどーい!初対面の女性に言う言葉じゃないよ」

中村「もう初対面とかのレベルじゃないじゃん……てかこれじゃあ、ただのナンパじゃん」

中森「そうねぇ、ナンパだね。まぁ可愛いから声掛けたくなるのはわかるけど」

中村「あーはいはい……じゃ、じゃあさ!暇なんだろ?だったらさ、折角だし一緒にご飯でもどうかな?」

中森「え、ごめん、やだ、無理」

中村「え、えぇぇえええ!?そこ乗ってこないのかよ!てか3連発で振るかよ」

中森「だって、田中かっこよくないもん!」

中村「な・か・む・ら・だ!」

中森「はいはい、中村ね」

中村「まぁいいわ。なんか振られたけど、全然ショックじゃないわ」

中森「なんか感に触るわね」

中村「それは俺の台詞だ!」

中森「これが私が体験した奇妙で面白いお話。それが今の私の旦那との出会いだったって事です」








 

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